みなさん。こんにちは。最近眠気に勝てないマエ☆コウです!
今回紹介する本はおそらく2月中に読んだ本で1番面白いと思う本です。2月もまだ半分残っていますが、本書を超える本は今月出てこない気がしています。
それほど面白かったのがこちら!
- 『世界をつくった6つの革命の物語』の4つの特徴
- 『世界をつくった6つの革命の物語』の必読ポイント!
- 『世界をつくった6つの革命の物語』は速読ぼん?熟読ぼん?
- 『世界をつくった6つの革命の物語』のブックデザイン
- 今日の本から見たセカイ
『世界をつくった6つの革命の物語』の4つの特徴
本書は、そんじゃそこらの人類史の本とは違います。ここでは、『世界をつくった6つの革命の物語』のどういった点が違うのかを4つに分けて紹介します。
1.ハチドリ効果とロングズームで人類史を捉える
本書最大の特徴が、ハチドリ効果とロングズームという2つの考え方です。
ハチドリ効果は聞いたことがあるひともいるかもしれませんが、簡単に説明します。
ハチドリ効果とは、ある分野のイノベーション、またはイノベーション群が、最終的に、まるでちがうように思われる領域に変化を引き起こすことです。
例えば本書では、以下のような説明があります。
ヨハネス・グーテンベルクの印刷機は、眼鏡需要を引き起こした。読書という新しい習慣のせいで、大陸中のヨーロッパ人が、突然、自分は遠視だったと気づたからである。眼鏡の市場需要に刺激されて、レンズを生産したり、レンズを使って実験したりする人の数が増え、それが顕微鏡の発明につながり、それから間もなく私たちは、自分の体がごく小さな細胞でできていることを知ることができた。
グーテンベルクの印刷機の発明が単独のイノベーションとして賞賛されることはよくありますが、この印刷機が現在のどういった技術やイノベーションにつながっているのか?あまり語れることはありません。
引用したように、実はグーテンベルクの印刷機はメガネや顕微鏡というイノベーションにつながっていった。これこそが、まさにハチドリ効果。イノベーションが新たなイノベーションを生み出しました。
この時点で、面白いと思いませんか?
一方で、ロングズームとは
鼓膜を震わす音波の振動から大衆の政治連動にいたるまで、さまざまなスケールで同時に検討することによって、歴史の変化を説明しようとする試みである。
例えば、本書では以下のような例があります。
エアコンの発明者は、家庭の今やオフィスビルを涼しくすることに乗り出したとき、アメリカの政治地図を塗り替えようとしていたわけではないが、本書で見ていくように、彼らが世界に解き放ったそのテクノジーのおかげで、アメリカの移住パターンが劇的に変わり、それがひいては議会とホワイトハウスの主人までも変えることになった。
エアコンの発明というスケールとアメリカ移住、政治問題のスケールを同時に検討しています。面白いですね!まさか、エアコンがアメリカの政治問題と関わりがあるなんて!こういった意外なつながりが読み解かれているいくのが、本書の楽しさの1つ。
2.章のはじめに、章の全体感が載っている
読みやすくて内容がすっと頭に入ってくる本の特徴の1つに、章のはじめか最後にまとめが書かれているという点があります。『世界をつくった6つの革命の物語』は、そのまとめが秀逸。
なんと!各章のはじめに、これから語られるイノベーションの連鎖が時系列順に図示されちゃってるんです。『世界をつくった6つの革命の物語』は!
これが、本書を読み解くのにまぁ役に立つ!というか、ホントのホントに時間がないひとは、この時系列をみるだけでも効果あり!
3.和訳が読みやすくてスラスラ読める
外国の翻訳本を買う時に注意しなくてはならないのは、日本語が読みやすいかどうか!変な和訳本に当たると、どんなに面白い作品であろうがまじで読む気失せます。
ただでさえ、難しい内容なのに、プラスで日本語解読に脳力を使うなんてまじでつらい。
なんですが!『世界をつくった6つの革命の物語』の日本語がまじで読みやすい!翻訳家の大田直子さんまじでグッジョブ!
4.挿絵が豊富で楽しんで読める!
文字だけの本って、もう開いたときに「結構重そうな本だ・・・・読みきれるか?」とネガティブになる傾向にありませんか。
しかし、『世界をつくった6つの革命の物語』をパラパラとめくってみてください!
挿絵に結構なページを割いてます。
ということは、「文字読む量が意外と少ない?」って思いません?ということで、『世界をつくった6つの革命の物語』はページ数として300Pありますが、楽しく読めちゃいます。
『世界をつくった6つの革命の物語』の必読ポイント!
そんな4つの特徴がある『世界をつくった6つの革命の物語』の必読ポイントを簡単にご紹介します。
1章:ガラス
これは、ハチドリ効果の説明で引用した部分の詳細がかかれてい章です。グーテンベルクの印刷機とガラス。つまりは、眼鏡や顕微鏡の話につながります。
なんですが、実は話はそれだけでは終わりません。現代というスケールで話をすると、実は、グーテンベルクの印刷機の発明がスマートフォンでの写真撮影、SNSアップ、配信すべての過程を支えることになります。
やばくないですか?どういった経緯なのかは本書をお読みください!
3章:音
本書を読んで、音の特異さを感じましたね。音を実態として捉えて言葉や記号で表現、さらには再生する難しさがありました。この難しさが『世界をつくった6つの革命の物語』で具体例と共に語られています。
ふと立ち返ってみると、音を表現して楽譜にするとか。それを再生するってすごいことですよね?笑ぼくは生まれたときから、表現された世界にいたので、いままで何も感じませんでしたが、本書を読んで、音の不思議さを再認識しました。
4章:清潔
まず、清潔ってタイトルの時点で興味を惹きますね。4章の1ページ目。
シャワーや入浴が衛生上よいことが認められ始める。
これ、いつの時代のことか想像つきますか?19世紀ですよ?
つまり、1700年代って風呂入るの汚いって思われてたってことなんですよ。現代の当たり前が昔は当たり前でないってまさにこのことですね。
そして、この衛生への意識が当時蔓延していたコレラや赤痢の感染に歯止めをかけました。ここから、水道などのインフラが整い、2017年現在きれいすぎて飲めない超純水がPCのマイクロチップの製造に使われています。
これもロングズームの考え方。衛生意識の向上というスケールとPCマイクロチップの製造というスケール、全く違う分野での視点がでてくるのが本書の面白さ。
『世界をつくった6つの革命の物語』は速読ぼん?熟読ぼん?
これはもう言うまでもなく、熟読本認定!
時間をかけて熟読する価値が大いにあります!できれば、全部読んでほしい!時間がないというひとも、今回必読ポイントとして上げた、章は熟読してほしい!
『世界をつくった6つの革命の物語』のブックデザイン
さぁ、ブックデザインに移りましょう。非常にシンプルです。
黄色でみにくいですね・・・。これおそらく中世の貴族もしくは教皇だと思われます。まさか、ガリレオ?それともグーテンベルク?う~ん難しいですね。
カバーを外すと、英語のタイトルが顕になります。
せっかくの洋書からの翻訳本ですから、もっとブックデザインに凝ってほしかったというのが率直な感想です。
ただ、それを抜きにしても素晴らしい本ですね。
今日の本から見たセカイ
『世界をつくった6つの革命の物語』はどうでしたか?おそらく2月最も面白いと感じているのが本書です。ハチドリ効果とロングズームという視点を歴史だけじゃなくて仕事にも活かしていきましょう。
今日の『世界をつくった6つの革命の物語』から見たセカイ
- ハチドリ効果とロングズームという2つの視点で人類史を俯瞰していく本
- 現代イノベーションは昔のイノベーションに支えられている
- 『世界をつくった6つの革命の物語』は熟読本!
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以上マエ☆コウでした。