みなさん。こんにちは。マエ☆コウです!
今回紹介する本は、六本木の「デザイン解剖展」に行った際に出会った本です。
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— マエコウ@読書のつぶやき (@maeko_engine) 2017年2月5日
それがこちら!
『おいしさの人類史』はどんな本?
『おいしさの人類史』はどんな本なのか?
1言で言うと、味覚の歴史をメインテーマにして人間の味覚がどのように進化してきたのか?を解明する本です。
『おいしさの人類史』では、味覚を大きく5つの領域に分け、それぞれの味覚を1章ごとに深く味覚領域を分析しています。
- 風味
- 苦味
- 甘味
- 辛さ
- 美味
本書では以上5つの味について歴史的な考察はもちろんのこと、味覚の科学的な解明のための実験例も豊富で、非常に厚みのある1冊になっています。
どれほど舌が洗練されようが、どれほど料理の素材が繊細なものになろうが、味は、遠い過去から荒々しい衝動を呼び起こす。そこに含まれているのは、進化のひねり、そして食物にまつわる太鼓の命をかけたせめぎあいの記憶だ。
味覚の期限、ホモ・サピエンスの料理の発明から最先端科学で獲得された新たない「味わい」、あで、「おいしい!」の科学と人類学のすべて。
引用:『おいしさの人類史』
『おいしさの人類史』の必読ポイント
『おいしさの人類史』は全9章で273Pで構成されています。その中でも、特に面白かったのが、「3章:苦味の遺伝子」、「7章:辛さの探求」、「9章:美味のDNA」ですね。
これら3つの章は本書を手に取ったら絶対に読んでほしい箇所です。
その中でも、簡単にですが『3章:苦味の遺伝子』を紹介します。
苦味の遺伝子は導入部分からすでに面白い!
3章が面白いと感じたのは、その導入部分にあります。ジョージ・H・W・ブッシュ大統領のブロッコリー嫌い伝説から3章が始まります。
ブッシュ大統領は、大のブロッコリー嫌いだったので、大統領専用機の機内食からブロッコリーを追放。ブロッコリーの苦さが苦手だったとか。
大統領の権限を手に入れた彼が、その職権(食権)を乱用してブロッコリーを追放していたなんて驚きですね笑
そんなブッシュ大統領の嫌いなブロッコリーの苦味。苦味を感じる時、ひとは嫌悪感を感じるそうです。
苦味を感じたときの顔を思い浮かべてみてください。嫌悪感漂う表情してませんか?
苦味のもともとの機能は毒を体内に入れないための生物的な反応システムでした。だから、その反応こそが嫌悪感の正体。
なんですが!!!
ここで疑問です。なぜ、嫌悪感を感じる苦味をひとは好むようになったのでしょうか?
例えば、ブラックコーヒー。苦いですよね?ビール。これも苦味ですよね?
ひとの進化と苦味の関係の謎に迫るのが「3章:苦味の遺伝子」なんです!
『おいしさの人類史』は速読ぼん?熟読ぼん?
『おいしさの人類史』は読み手の立場によって速読熟読を変えるべき本です。
味覚の研究をしているひと、あるいは感覚系の研究をしているひと。人類進化論の知識に幅を効かせたいひとには熟読することをオススメします。
参考文献の多さをはじめ、豊富な事例が載っているので非常に参考になると思います。
一方で、ぼくみたいに興味本位で手に取って読んでみた!ってひとには「速読と熟読」のハイブリット型読書法をオススメします。
ハイブリット型読書法と言っても、難しくはありません、目次を見て気になった箇所を熟読し始める。つまらないと感じたら速読に切り替える。そんなイメージで結構です。
ちなみに、ぼくは全ページに目を通しましたが、実際に熟読したのは紹介した3章とプラス3章ほどです。全部で9章ですから、1/3は速読で目を通した程度です。
『おいしさの人類史』のブックデザイン
これは珍しいブックデザインになってます。みてください、この野菜果物人間!
マネキンと野菜があれば実写ですぐに作れそうですね。
パッと視界に入ってくるだけで、目を引くブックデザインという点でぼくとしてはかなり評価をしています。
もったいないのんが、カバーを外した本の表紙。紹介するまでもなくシンプルで質素な感じでした。
う~ん。もったいない!
今日の本から見たセカイ
味覚5億年の歴史を1冊にまとめた『おいしさの人類史』の感想!はどうでしたか?
味覚というテーマだけでここまで内容の濃い1冊はなかなかないので、ぜひ手にとって目を通すだけでもオススメできます。
今日の『おいしさの人類史』から見たセカイ
- 味覚を5つに分けて1章ごとに深く分析している本
- 必読章は3章、7章、9章の3つ!
- 本書を読んで苦味と嫌悪感の正体を探ろう。
- ハイブリット型読書法をオススメ。
以上マエ☆コウでした。