発電菌がもたらす微生物燃料電池がエネルギーの未来を変える?【4月24日サイエンスZERO】【視聴感想】

みなさん

こんにちは。マエコウです。

 

 

 

今日は月曜日でお馴染みサイエンスZEROの記事です。

 

 


今回は発電菌の最前線!!

 

発電菌ってなんだ?!?!?ってのが僕の第一印象です。

 

 

 

 

 

発電菌とは?

 

 

発電菌は微生物の1種です。

 

 


実は発電菌は今世界中で注目されています。

アメリカや中国で開発が進み投資対象として盛んです。
特にビル・ゲイツが携帯電話の充電に利用できるのはないか?と踏んでおり彼自身も発電菌に投資をしています。

 

 

 

 

将来的に
太陽光、地熱、風力の発電量50億kwhを越えていくと言われています。

 

 

 

 

 


ここで日本で発電菌を研究している東京薬科大学の渡辺教授のインタビューが始まりました。

 

 

 

 

東京薬科大学渡辺教授の見解

 


渡辺教授は2004年から発電菌に注目をしていて

特に発電菌の中でもジオバクターに着目しています。

 

 

 

ジオバクター菌は水田に多く生息しています。

 

 

そのため、水田で発電できるのではないか?
という実験を続けています。

 

 

 

 


実際に電力を測ってみると0.4Vを計測しました。

 

 

www.athome-academy.jp

 

 

 

 

 

発電菌による発電の仕組み

 

 

 

まず
水田の土の部分にマイナス極が水の中にプラス極が設置されています。

 

 


稲は光合成をすると根から有機物を排出します。その有機物を発電菌が餌として取り込み、分解します。

 

 

 


そして
分解する際に電子を体の外に排出します。
(発電菌には外に伸びるタンパク質の管があり、そこを通して電子を体の外に出せる)

 

 

 


その電子がマイナス極で回収されてプラス極に移動します。
その流れで電力が発生します。

 

 

 

 


現在のところ1平方メートルで50mw発電ができます。

 

 

 

 

渡辺教授は
ジオバクターを使えばエネルギーの代替に役立つのではないか?と仮説を立てています。

 

 

 

発電菌が電子を出す仕組み

生物には
エネルギーを取り込むとき、体の中で分解されて電子を放出する仕組みがあります。

 

 

 


人間の場合
酸素と電子を反応させて水として体外に放出します。

 

 

 


先述した通り
発電菌は体外に電子を放出するためのタンパク質でできた管が存在します。

 

 

 

発電菌の特徴

 

発電菌は20種類ぐらい存在しています。

 

発電菌は細胞の外で酸素がない場所でも生きることができます。

 

 

 


なぜなら

昔の地球は酸素のない環境であったため
微生物は細胞の外に電子を逃す能力を獲得していきました。

 

 

 

 

発電菌がもたらす微生物燃料電池

 

 

 

微生物燃料電池とは微生物に燃料を与えながら発電する装置です。

 

 


発電菌の1種であるシュワネラ菌は乳酸を餌として電子を放出します。

 

 

 


発電菌は種類によって電子を放出するための餌が違います。

 

 

シュワネラ菌の餌は乳酸ということです。

ちなみにジオバクターは酢酸を餌とします。

 

 

 

微生物燃料電池の問題点

 

 

 


発電菌に餌を与えると発電量は増えるけれども、ある一定のラインまで来ると
餌も菌自体も増やしても発電量が増えなくなってしまいます。

 

 

 

 

なぜなら
電極に触れることができる発電菌の数に限度があるからです。

 

 

 

 

微生物燃料電池の問題を解決する

発電菌がいる水中に鉄を加えてみました。

 

 


すると電極に触れていない発電菌の電子も鉄を通じて
電極まで運んでくれます。

 

 

 

結果
発電量が5〜10倍増えることがわかりました。

 

さらに電極の素材や形にも注目して改良を続け

結果
当初より50倍に増えました。

 

 

1立方メートルで50kwhを生み出すことに成功しました。
これは家5軒分ぐらいをまかなえることになります。

 

 


ただし
あくまでも計算上であり、そのためには24時間乳酸を与え続けなければなりません。

おそらく乳酸は高いので電気代が高くなってしまうことがあります。

 

 

 

 

 

 

 

実用化に向けて

発電菌の研究者たちは
下水処理場の排水に注目しています。

 

 

 


なぜなら
発電菌をすぐにでも実用化できる環境が揃っているからです。

 

 

 


一般的な排水処理の仕方は

微生物の力を使って処理をしている活性汚泥法という手法をとっています。。

 

 


汚れた有機物を微生物に分解させて綺麗にする方法です。

 

 

 

 

その時、微生物は酸素を取り込んで二酸化炭素と水を吐き出します。

 

 


活性汚泥法のポイントは
タンクに大量の酸素を入れ込み続けるのが鍵になります。

 

 

 

活性汚泥法の問題点として
酸素を送る送風機の電力が膨大で、下水処理場の40%を占めています。

 


しかし
発電菌であれば
酸素が不要でさらには発電もしてくれて有機物の処理もしてくれます。

 

計算上
消費電力が80%&削減できることがわかってきました。

 

 

 


ちなみに
下水の浄化も
活性汚泥方とほぼ同等の効果が得られています。

 

 

発電菌のさらなる可能性

 


発電菌を使って枯渇資源を回収できるという研究もでてきました。

 

農業に欠かすことのできない
リンを回収できます。


リンはほぼ輸入に頼っているのが現状です。

 

 

豚の糞や尿が入った排水を利用して微生物燃料電池に入れてみると
プラス極に白い粉が多く付着することが発見されました。

その白い粉こそリンです。

 

 

ibn-shahr.hatenablog.com

 

 

発電菌と再生可能エネルギーの違い

 

微生物燃料電池の特徴は廃棄物をエネルーに変換できるので
天候に左右されません。

 

 


廃棄物が多く出る
東京のような大都市では新エネルギーとして貢献できることが多くなりそうです。

 

普段の生活レベルで役立てるところがあるとすれば
集合住宅からゴミを集めて微生物燃料電池を利用して電力を作ります。
その電力で外の街灯がつく等のレベルなら可能です。

 

 

 

 

 

 


微生物の世界は奥が深いですね。

 

 

ibn-shahr.hatenablog.com

 

 

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www.nhk.or.jp

 

 

 終わり

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