『そもそも島に進化あり』がやばいほど面白い。生物進化と多様性の鍵は島と鳥にあった!

 


見つけられない?おっと失礼、「島」を入れるのを忘れていた。

 

みなさん
こんにちは!マエ☆コウです!

 

 

ついに出会ってしまった。

 

今年1番
面白くて素晴らしい本に。

 

内容もさることながら

装丁

文体

分量

 

すべてにおいて完璧。

 

 

 

そんなパーーーーフェクトな本がこちら。

 

 

そもそも島に進化あり

そもそも島に進化あり

 

 

 

島!!!!進化だ!!!!!鳥類学者だ!!!!!

ガラケーのガラはガラパゴスのガラ

 

 

本記事ではこの本の魅力を存分に語っていきます。

 

 

 

 

本書の特徴

  

本書は

 島がいかにして誕生するのか?

→その島に生物がどのように到達するのか?

→その島でいかにして生物が進化していくのか?

生物がその島でどのように絶滅していくのか?

を順序良く豊富な島と生物の例を用いて解説してくれる学術書です。

 

ここまで聞くと、どこにでもある本のように思えますね。 
しかし、本書は違います。

 

イラスト

本書は多くの島と生物の説明に加えて
それらのイラストが
これでもかと多くのページにさかれています。
 

 

ょっとページを捲っただけですぐにたくさんイラストが見つかります。

見るからに時間をかけてそうな・・・・。

 

 

素晴らしい。

 

 

5ページにつき1枚は挿絵を見つけることができるじゃないか?

 

 

さらに!!

 

イラストだけで終わると思いますか?

 

 

イラストだけじゃありません。

 

 

補足説明の豊富さ

 

本書の下部には
読者が知らないであろう単語が
ピックアップされ、作者の解説がついてるんです。

 

 

島の補足説明をちょっと引用してみます。

 

ランゲルハンス島が思い浮かんでしまった人は勉強のしすぎなので、漫画でも読んでもっと人生を楽しんでほしい。ボロ布を巻いた無精ひげの紳士が釣り糸を垂らす姿を思い浮かべてしまった人は、漫画の読みすぎなのでもう少し勉強した方が良い。

 

まじで笑える

 

さぁ。

これ読んで何を感じましたか?
この文体を見てクスッと笑った人いると思います。

 

 

 

この文章のノリでこのあとずっと続いて
いったらめちゃくちゃ面白くないですか?

 

 

 

信じがたいかもしれませんが

 

 

このノリが
最後までブレることなく続きます。

 

読めば読むほど笑えるポイントが増えてきて

 

 

仮に島や生物の知識がなかったとしても
気付いたらサラッと読み終えてますよ。

 

 

読み方


ぼくは熟読をして全ての章に目を通しましたが
自分の好きな章から読んでも大丈夫です。

 

 

読む箇所を生物で区切るのも面白いですね。


作者の川上和人さんは鳥類学者なので鳥の話の箇所だけ読むとかも。

 

 

本書ではコウモリなんかが良く事例として上がっていたので注目しても良い。

 

野生動物だってそうだ。チスイコウモリが島に到達して、岩石しかないからといって突如イワクイコウモリになるのは容易ではない。

 

各章で自分の好きな動物をチョイスしていって
そこだけ読むのも面白そう。

 

 

このように読み方のバリエーションによって面白さが変化していくので
一見学術書のように見えてるが、さらっと読めます。

 


本書エピソードその1

 

その1で紹介したいのは
新しくできた島にどうやって生物が移り住んでいくのかということですかね。

 

初めて出来た島は海上に突如現れた海に隔たれた岩石でしかないんです。

 

 

そこに
長い年月をかけて植物の種子が現れて植物や木々が育つ下地ができます。

 

そんな島まで
植物の種子がどうやって飛ぶねんw

 

 

 

いや、植物だってそんぐらい飛べるんです。

 

その鍵を鳥類が握っています。

 

 

鳥類がその島に到達する前にどこかで植物の果実を食べたとすると
鳥類の糞から種子がでます。

 

その糞が人類未踏の岩石だけの島に降り立つ時に生命の循環が始まります笑

 

鳥じゃない!!ウンコが鍵だ!

 

 

 

鳥類が海という障害を容易に乗り越えられることを知っていて植物は進化してきたんですね。

 

 

 

しかし

ここで疑問が!

 

 

どこでもいい。どこかの島に行ったことがある人。

 

 

島にいたのは生物は植物と鳥だけでしたか?

 

 

 

違いますよね!

 

 

昆虫をはじめとして多種多様な生き物が生息していたはず!
彼らはどうやって島に上陸したのでしょうか?
その鍵を握るのも鳥類です。

 

細かくは植物もそうですが
小型生物は鳥の背中にこびりついて島に到達するんです!
カタツムリの例をだしましょう。

 

被食型散布ときと同じように、付着型散布でも植物以外の生物が移動することがある。
アメリカでの調査では、捕まえたヤマシギの約10%で、羽毛にカタツムリがついていたという記録がある。(中略)このため、カタツムリの長距離移動では鳥が大きな役割を果たしていると考えられている。

 

このように植物以外の小型生物は鳥の背中に乗り、海をも超えて島に到達します。

 

 

 

驚愕!!

 

 

 

エピソード2


生物が移動するエピソードとして
もうひとつ面白いのが
蜘蛛です。

 

蜘蛛のエピソードに関しては驚愕すぎて
以前記事にしましたので、こちらにアクセスしていただけると良いかと思います。

 

ibn-shahr.hatenablog.com

 

簡単に言うと

 

 

蜘蛛って空飛ぶんですよ?

 

 

装丁

ただただ、素晴らしいの一言。

まず表紙。
タイトルがぱっと見やすいようにうまく改行がされてます。

 

 

そもそも島に進化あり

そもそも島に進化あり

 

 

色合いも紺色でクールでかっこいい。
島と海の関係をよく表している色と言っても良いでしょう。

 

そして
肝心のカバーを外したあと!

 

 

 

デザインがカバーと全然違ってしっかりとこだわりがでてます。

 

 

そして1ページ目のタイトルがまた・・・。

ォントがどこかの島に住んでいる老練なじいさんが書いたような。
みつを彷彿とさせる字体になってます。

 

 

 

ぼくはいつもこのブログでも言っていますが。

 

 

 

こういう本が 
愛されているのだと!!!!!

 

 

愛された本は面白い可能性がぐぐぐんと上昇します。

それに見合った面白さでした。

 

作者について

 

作者の川上和人さんは鳥類学者にも関わらず
1作目の著書がまさかの恐竜を扱うという良い意味で変歴ぶり!

 

その本がこちらです。

 

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)

 

 

ぼくは恐竜が好きなのでこの本も読んだことがあります。

 


端的に感想を言うと

お前は恐竜学者か!!って突っ込みたくなるぐらい完成度が高いです。
本書と同じようにイラストもたくさんありでお勧めできます。

 

気になる経歴の方はと言うと・・・。

森林総合研究所・主任研究員。カフェインと女性に滅法弱い鳥類学者。夜眠れなくなると困るので、会議ではデカフェで御願いします。島の秘密と幸せを探し続けて20年、職場の名称通り森林の研究が本務である。島の岩場はいつか森になる日を夢見ている。海はいずれ蒸発して雨となり森に降り注ぐ。遠く未来を見通せば世界のすべてが研究対象。 

 

ここでも笑いを誘うスタンスにもはや脱帽。

本の著者説明欄で笑ったのは人生初です。 

 

 

最後に

本にここまで勉強させてもらってさらには笑わせてもらったなんて久しぶりです。
川上和人さんの著作を読んだことがない人は

 

ぜひ手にとって見てください!

 

ibn-shahr.hatenablog.com

ibn-shahr.hatenablog.com

ibn-shahr.hatenablog.com

 

 

マエ☆コウ

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