みなさん
こんにちは。マエ☆コウです。
今回紹介する本はこちらです!
タイトル『ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器>』
作者:多田 将
出版社:イースト新書
発売日:2015年7月20日
ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器> (イースト新書Q)
- 作者: 多田将
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2015/11/13
- メディア: Kindle版
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本書を読むと
核兵器に関して
自分がいかに無知であったかを知ることになります。
[:contents]
本書総括
本書には、1ページ目から最終ページまで貫かれたテーマがあります。
それは、「人類史上最強の兵器を純粋に物理学の側面から解明する」こと!
物理学の観点から見ると核兵器には目を見張るような技術がぎゅっと詰まってるんですね。
1章から4章まで
物理学の視点から核兵器の仕組みを理解するために必要な知識を丁寧解説してくれいます。
例えば
- 原子核とは?
- 核融合とは?
- 核分裂とは?
- 核分裂の連鎖反応とは?
- 原子炉の構成要素3つとは?
- 核燃料の扱い方は?
などなど。
ほんの一部ではありますが
これらの知識(+α)があれば核兵器の仕組みを語れちゃうわけです!
一般的な核兵器系の本って
核兵器絶対だめ!!みたいな本が多いですよね?
けど、
『ミリタリーテクノロジーの物理学』は核兵器のメカニズムを細かに分析している珍しい本です。
そして
5章で、1〜4章で学んだことから核兵器の内部構造、爆発原理を知ることができる。
これがたまらない。
数時間もしくは数日前まで
核兵器のことなど露ほども知らない余が核兵器構造について語れるのだ!
唯一の被爆国である日本人だからとは言わないが、日本に生まれたのだから核兵器を興味を抱き勉強しても良いのではないだろうか?
一見すると学生の時に勉強した化学を思い起こしてしまいそうな単語が並び、化学嫌い発作が起きてしまう人もいるかもしれない。
しかし、その問題は全く心配いらない。
記憶が正しければ、
私は高校1年生以来化学を勉強していない!
同じような学歴を持った人は私だけではないはずだ。このような人にも分かりやすく言葉だけでなく手書きと思われる図解入りだ!
変に高校生だった時のテキストを開くよりよっぽど理解しやすい。
エピソード
本書の中で興味深いエピソードが1つ取り上げてみます。
・物理学者が作った鉛筆の芯
実は、戦前の日本も核兵器の開発を進めていました。
開発に関わった代表的な日本人2人が
理化学研究所の仁科芳雄博士
京都大学の荒勝文策博士
彼らは原子核物理学で名をあげていて
2人の研究所にあったサイクロンという加速器が核兵器に利用できると
戦後にアメリカから判断されてすべてのサイクロンが破壊された。
そして
サンフランシスコ条約後、数年研究開発を行えない時期があった。
その際、研究を行えなず他にやることがないから
一流の物理学者たちがひたすらに鉛筆の芯を作っていたのだ!!
著者は
僕が原子核化学研究施設にいた頃に、研究室の大掃除をしていたら、鉛筆の芯がいっぱい詰まった試験管が出てきました。
と記述していて、ボスに理由を聞いたところ
世界屈指の科学者たちが研究を禁じられた屈辱の歴史を忘れてはいけない
そのため、
その当時から受け継がれた代物だそうだ。
著者について
著者の多田将さんは高エネルギー加速器研究機構という物理学の研究所に勤めていらっしゃるぞ。この機構の中の素粒子原子核研究所で、この世界を構成する究極の粒子について研究しているそうだ。
本書を読んだあとに著者をGoogleで検索したところ、金髪のイカしたおじさんの画像が出てきて度肝を抜かれてしまったぞ。
外見で判断するわけではないが、この風貌の方が書いた本。
面白くないわけがないのだ!確かに、文章の節々にくすっと笑いを誘うような表現が散見されたぞ!
想定読者
余が思うに
まずは純粋に核兵器に興味がある方さらには高校生も読んで欲しい。
歴史の授業などで第2次世界大戦を勉強したあとに読むと良いかもしれない。
より学んだことがリアルに脳内に情景化されることだろう。
また、社会人で軽くサイエンス系に手を出して見たい方にもおすすめできる。
おすすめの読み方
Appstoreにある
元素図鑑というアプリをダウンロードして使うと
さらに効果はテキメンぞ!!
下記にNAVERによるまとめを貼っておく。
ぜひ、手にとって見てくれ!
ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器> (イースト新書Q)
- 作者: 多田将
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2015/07/10
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