みなさん
こんにちは。イタリアから帰国したマエコウです。
帰国した
— マエコウ@読書のつぶやき (@maeko_engine) 2017年9月29日
海外にいる間、電子書籍をずっと読んでいたので紙の本にうえてました。
そのうえを満たすために手に取ったのがこちらの小説!
- 伊坂幸太郎がはじめてだけど、オススメなにかなぁ?と調べてるひと
- 伊坂幸太郎初心者のひと
- 伊坂幸太郎の作品をよく読んでいるひと!
『ホワイトラビット』のあらすじ
誘拐グループの一員だった兎田孝則は、人質を担当者に引き渡していつものように仕事を終えた。最近誘拐グループの経理担当者が、折尾というコンサルタントにそそのかされてグループの金をどこかに隠してしまったという不祥事を、兎田は同僚の猪田から聞くが、軽く流す。
兎田は会社勤めの綿子と結婚しており、綿子と幸せな生活を送っていた。しかし、彼の日常は、ある日をさかいに崩れ去ってしまう。
ある日深夜になっても綿子がかえって来ない。
不安にかられた深夜零時。スマートフォンが鳴り響いた。そこから聞こえて来た内容に彼はア然としてまう。
「おまえの妻を誘拐している」
妻を取り戻すためには、ある人物を見つけ出す必要があったが、ちょっとした間違いによって兎田は立てこもり事件、通称白兎事件を起こしてしまう・・・。
伏線回収がとてもあざやか
『ホワイトラビット』を読み終わった時の気持ちは、伏線回収がきれいだったな!ということにつきます。
本書を読み進めていると、なんだろうこの伏線は?と思う部分が何点かでてきます。
長編ミステリーだと、伏線が最後にいっぺんに明らかになったりしますが、そのときにはすでに伏線を忘れてた!なんて経験ありませんかね?
『ホワイトラビット』ではいくつかの伏線がきれいに回収されるのは、もちろんその回収ポイントが絶妙なんですよ。
早すぎもせず、遅すぎもせず。
「あ!さっきの伏線はここにつながるのか!」とパッと頭で理解できます。
読者に負担の書けない文章であり、このあとどんな展開になるんだろう?と思わせるストーリーはさすが伊坂幸太郎ですね。
わかりやすい時間軸のズレが絶妙な塩梅
『ホワイトラビット』では、時間軸が過去に戻ったり現実に戻ったりします。
白兎事件を中心に7名ほどの登場人物がでてくるので、各人物がいまどの時間軸で話をしているのか?に注目して読むといいですね。
ただ、さきほども書きましたが本書は全体を通して読者に負担のかけない文章とストーリー構成になっています。そのため、時間軸も例えばいきなり数年前に戻ったと思ったら、また現在に急に戻ったり等は起きません。
過去に戻っても数時間前とか数日前とか。
『レ・ミゼラブル』を映画ではなく本で読んだことがあるひとであれば、『レ・ミゼラブル』のような感じだと思っていただければと!
『ホワイトラビット』のブックデザイン
では、『ホワイトラビット』のブックデザインについて。
カバーはこのようになってます。
後方の家は、立てこもり事件で使われる家ですね。その前に立っている人物は、たぶん兎田孝則だと思うのですが、折尾かもしれません。
そして裏部分は、一見真っ黒ですが実はこの黒は夜空を表現してます。
かすかに、白い点が見ますよね?
この点をつなげると、オリオン座になります。
『ホワイトラビット』では、このオリオン座にまつわる話がたくさん出てきますので星座にも注目してみてはどうでしょうか?
カバーを外した表紙はなにもありませんでしたが、そで部分になにやら物語の鍵になりそうなワードがいくつか。ここにも目を通しておくと、さらにグッと『ホワイトラビット』の世界観を楽しめます!
伊坂幸太郎1冊目に選んで欲しい!
『ホワイトラビット』の帯にも似たようなことが書いてあるのですが、伊坂幸太郎の小説を読んだことないなぁってひとは、ぜひ手にとって読んでみてください。
「伊坂幸太郎ってこういう小説を書く人なんだ!」とか、「伊坂幸太郎面白いやん!」となるはずです。
もちろん、これまでの伊坂幸太郎さんの作品を読んできたファンにも確実にオススメですよ!
- 伊坂幸太郎1冊目に選んでほしい!
- 伏線回収がきれいで読みやすい小説!
- 『ホワイトラビット』のカバーそで部分にも目を通そう!
以上、マエコウでした。