みなさん。こんにちは。好きな作家の新刊ラッシュが耐えないマエ☆コウです!
今回は、2016年12月3日に王様のブランチで紹介された本の感想を書きました!
それは西加奈子さん2年ぶりの新刊『i』です!
西加奈子の最新作『i』良かったぞ〜。内容も言わずもがな、ブックデザインがかなり活かしてる。詳細はブログにでも書くか。 #西加奈子 #i #複素数 #imginarynumber
- 西加奈子最新作『i』のあらすじ
- 巨大災害、テロ、戦争で死について考える
- なぜ、自分は恵まれているのか?を心の中に問う!
- わたしたちは、何をもって自分の存在を証明できるのか?
- 西加奈子最新作『i』のブックデザインはまさにアイそのもの!
- 今日の本から見たセカイ
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西加奈子最新作『i』のあらすじ
まずは、西加奈子さんの最新作『i』のあらすじを紹介します。
「この世界にアイは存在しません。」入学式の翌日、数学教師は言った。ひとりだけ、え、と声を出した。ワイルド曽田アイ。その言葉は、アイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる。ある「奇跡」が起こるまでは―。「想うこと」で生まれる圧倒的な強さと優しさ―直木賞作家・西加奈子の渾身の「叫び」に心揺さぶられる傑作長編!
西加奈子さんの『i』には、読書芸人でおなじみの又吉直樹さんと『教団X』で有名な中村文則さんから、こんな紹介文も!
残酷な現実に対抗する力を、 この優しくて強靭な物語が与えてくれました。
――又吉直樹
読み終わった後も、ずっと感動に浸っていました。 なんてすごいんだろう。 この小説は、この世界に絶対に存在しなければならない。
――中村文則
「おおおお!なんだかすごい小説だ。」とこれだけで、思ってしまいますが、
これだけの紹介だと、味気ないのでぼくが少し肉付けします!
数学教師に「この世界にアイは存在しません」と言われたワイルド曽田アイ(以下アイ)は1988年にシリアで生まれました。
その後、アメリカ人のダニエルと綾子夫妻の養子に。
小学校卒業まではニューヨーク、その後は東京で生活することになります。
全298Pの中で、よちよち歩きの赤ん坊の時から、26歳までのアイの人生が描かれます。
その約20年あまりの人生で、アイに多大な影響を与える2人の人物が出てきます。
- 同級生のミナ
- 写真家のユウ
アイは、ミナとユウという2人接していくつれて、アイは自分の存在意義、存在理由を問い続けることになります。
そして、自分の存在価値について考える時に頭から絶対に離れない「この世界にアイは存在しません」という1言。
アイは、ミナとユウによって自分の存在価値を見出すことができるのか?
その結果、アイに起こる奇跡とは何なのか?
己の存在意義について考えさせられる1冊になってます。
巨大災害、テロ、戦争で死について考える
西加奈子さん最新作『i』の大きな特徴の1つが、ストーリーの中で実際の災害、テロ、戦争が取り上げられていることがあげられます。
例えば
三陸沖地震、シャルリーエブド事件、エボラ出血熱の蔓延、中東戦争などなど。
これら災害、テロ、戦争の死者数をアイは自分のノートに書き続けています。
なぜ、「自分が災害、テロ、戦争と巡り合わなかった」のか?
なぜ、「自分ではなく彼らが死んでしまったのか?」を、アイはそれらを通じで考えぬいていきます。
現実の災害、テロ、戦争のニュースを見たとき聞いたとき、みなさんはどういう観点で見ますか?
そして、どういった感情になりますか?
観点の面では、なぜ、それが起きたのか?、どういった経緯があるのか?が、ぼくは気になります。
感情の面では、
死んでしまった人がかわいそうと思うだけ・・・・。
じゃあ、自分にそれが起きたらどうしよう?など自分事化するまでには至りせん。
この小説『i』を読んで、自分の心の貧しさに絶望しましたね。
なぜ、自分は恵まれているのか?を心の中に問う!
シリア生まれのアイは、大人になるにつれてシリアの現状に思いふけることがあります。
アイは「自分がなぜ、こんなに恵まれているのか?」、「なぜ、自分はシリアを脱し、東京に住んで何不自由ない生活をおくっているのか?」
「なぜ、私が、、、」と自分に問い続けます。
災害、テロ、戦争が起きたとき、みなさんは自分は恵まれているのか?
なぜ自分ではなかったのか? と考えたことありますか?
本書を読んで、1度考えてみると良いかもしれません。
そんなきっかけを『i』は与えてくれる小説!
わたしたちは、何をもって自分の存在を証明できるのか?
何を持って自分の存在を証明しますか?
自分の存在証明ってそもそもできるのか?
己の存在を感じれる時って
人に認められる時、努力した時、結果が出た時、他人から愛されると感じた時
・・・・などなど 、正解はありません。
「自分の存在が証明される時ってどんな時だろう?」
人それぞれ定義してから、『i』を読むと、一層深く本書を楽しめます!
西加奈子最新作『i』のブックデザインはまさにアイそのもの!
何だが暗い話っぽくなってきましたが、ここからは心機一転明るくいきましょう!
まずは、カバーから。
みてください、この色鮮やかなブックデザイン!
いくつもの色が使われています。
色1つ1つが、アイが『i』の中で葛藤した痕跡だとぼくは考えています。
そして、その苦しみ表しているカバーを外してみると!
なんと金色のiの文字が!!!
この金色は、まさに心の苦しみに打ち勝ったアイの心の強靭さ!そして、アイに起こる奇跡を表してますよね!!?
ブックデザインを担当した、鈴木成一デザイン室の方はすぐにマエ☆コウに連絡ください!←
また、本の見返しにも、カバーと同じデザインが施されています。
さすが、アメトーク読書芸人みんなが推薦している西加奈子さんの最新刊ということで、ポプラ社も気合いがはいってますね笑
今日の本から見たセカイ
西加奈子最新刊『i』の感想!テロ、災害、戦争から己の存在意義を問いてみよう。はどうでしたか?
小説を通じてここまで、己の存在意義について考えるものは無いと思うので、ぜひ手にとってみてください!
『i』からみたセカイ
- アイは『i』の中で、死、運命、現実と向き合う
- テロ、災害、戦争を目の当たりにしたときの感情を振り返ると『i』を楽しめる
- 西加奈子最新刊『i』を読んで己の存在意義について考えてみよう
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以上マエ☆コウでした。
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