司令官の読書記録:速読しようではなく遅読から脱しようと考える『遅読家のための読書術』の書評を書いてみた

みなさん

 

こんにちは。マエコウです。

 

 

いきなりですが 

ドストエフスキーの『罪と罰』を

読んだことがありますか?

 

 

 

 

 

近いうちにこちらも記事にしようかと思います。

 

有名な作家さんでも実は読んだことがない人がいるみたいで意外です。

 

 

かっこつけているわけではなく

今まで読んだ小説で

1番ゾッとした小説

『罪と罰』かなと僕は思ってます。

 

 

 

機会があれば、みなさんも読んでみるとその面白さがわかるはずです!!

 

『罪と罰』を読まない

『罪と罰』を読まない

 

 

罪と罰〈1〉 (光文社古典新訳文庫)

罪と罰〈1〉 (光文社古典新訳文庫)

  • 作者: フョードル・ミハイロヴィチドストエフスキー,亀山郁夫
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/10/09
  • メディア: 文庫
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さて、本題に移ります。

 

今回紹介するのは、こちら。

 

遅読家のための読書術―――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣

遅読家のための読書術―――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣

 

 

 

本書総括

 

遅読家という言葉があるのを本書で初めて知った。

 

 

印南敦史さんは自らが遅読家であることを前提として、本書を書いている。

 

僕もかなりの「遅読家」です。ちょっと試しに、手元にあった翻訳もののビジネス書で計測してみたところ、1ページを読むのにだいたい5分弱かかりました。ボーっとしながら読んでいると、10分近く過ぎていることもあります。

 

 

 

ここで僕は共感を隠せなかった。

 

僕も本当に遅読家で

タイプとしてはスピードよりも

 

 

本を1Pから最後のPまで目を通さないと気がすまない。

 

 

 

今まで何冊の速読本を読んでもそのテクニックをマスターしきれなかった。

 

 

 

しかし、この本のタイトルに遅読という単語があったので、気になって読んでみると腑に落ちる要素がたくさんある。

 

 

 

 

速読しようではなく遅読家からどう脱するかを考えるという視点の変更が必要になる。

 

 

 

論点とポイント

 

 

 

論点

 

・本を読むのが遅い=遅読の人が本を速く読めるようになるのか?

・速く読むために遅読家の人はどのようなことを意識すればいいのか?

 

 

これの論点に対して印南敦史さんは大きく7つのポイントを提示している。

 

 

7つのポイント

 

 

1.そもそも、なぜ遅いのか?

  
・読書の捉え方が問題ではないか?
=熟読の呪縛にかかっているのではないか?
=読書に対する真面目さを捨てきれない人になってはないか?
=遅読家になってはいないか?
 
 
 
2.遅いと何が問題なのか?
 
・熟読=理解と考えてしまうのではないか?
・レビューを書かなければと迫られてしまうのではないか?
・読書がフローではなくストックになってしまうのではないか?
・熟読の呪縛から開放されないのではないか?
・時間をかけても結局知識は定着していないのではないか?
・ぐだぐだの読書になってしまうのではないか?
 
 
 
3.速くするためには?
  
・フローリーディングを取り入れてはどうだろうか?
 (フローリーディングとは膨大な情報が押し寄せてくる時代に最適化された溜め込もうとしない読書)
 
 
 
4.フローリーディングで何をすべきか?
 
・習慣化のために速く読める本を選ぶ
・9割ぐらいは速く読める本で1割ぐらいが速く読む必要がない本
・速く読める本と速く読む必要がない本を9対1で組み合わせると良い
・1日1冊読むというフローを作る
 
 
 
5.フローリーディングをしたら全部忘れてしまうのではないか?
 
・覚える読書から書くための読書に意識を変える
・何を感じたのかを1行で感想を書く
・自分のレビューをときどき見返す
 -自分はどんな本に刺激を受けやすいのか?
 -自分はどのような考え方を好むのか?
 -自分はこれからどんな本を読みたいのか?
 
 
 
6.フローリーディング流し読みで重要なことは?
 
・読み飛ばしは小見出し単位 
・読み飛ばす基準とは?
 -著者の自分語り
 -個別具体例事例
 -過剰表現(この本を読めば人生が変わりますなど)
・最初と最後の5行だけを読む
・キーワードを決めて読む
・2つ以上の読書リズムで読む
 -ここは基本リズム、ここは中速、ここは高速と読書リズムを念頭に置いておく
 
 
 
7.本とどう出会うべきか?
 
・読書スケジュールをたてる
-空いた時間に読めばいいやとは思わない
 
 
 
 

エピソード

 
 
本書で僕は初めてフロー・リーディングという言葉を知った。
そのフロー・リーディングの概要について書いてあるのが第1章44Pである。
 
フロー・リーディングは、膨大な情報が押し寄せてくる時代に最適化された「ためこもうとしない読書」です。

 

遅読から脱する方法の1つに
このフロー・リーディングがこなせるようになるのが理想のようだ。
 
 
 
フローと「流れる」という意味の英語です。簡単に言えば、フロー・リーディングとは、「その本に書かれた内容が、自分の内部を"流れていく"ことに価値を見出す読書法」です。
 

 

 
しっかりと流れを意識するためには
速く読む本速く読む必要がない本(=自分がゆっくりと読みたい本もしくは小説などのストーリー性のあるモノ)の割合を
 
9対1にすると良いそうだ。
 
 
 
 
こうすると、読書にリズムが生まれ良い周期で読書ができるという。
特にフロー・リーディングでは1日1冊とするのが理想だ。
 
 
「10日間のダラダラ読みより、60分間のパラパラ読み」を意識してみてください。読書体験のクオリティが一気に高まるはずです。(中略)1時間で素早く読んだほうが、本のポイントをがしっかりと記憶に残っていることが多いのです
 

 

 
 

感想

 
 
印南敦史さんはフロー・リーディングをする過程で、内容をできるだけ忘れないようにA4用紙にメモを取ることをオススメしている。
 
 
具体的にどのようにメモを取るかは実際に読んでみると良いと思う。
 
 
 
 
それを読んでから、ふと思い返してみると僕もブログを書き始めてから少しばかしか読書スピードが上がってきた気がする
 
 
 
 
 
どういったポイントで
ブログに書こうかを決めてから読書を始めるので、
 
必要な要素を予め頭に描ける。
 
 
 
 
規模は全く違うけれども、印南敦史さんも仕事で書評を書くことになってから読書スピードが上がったようだ。この点は大いに共感した。
 
 
 
 
 
また、読書スピードにメリハリをつけるという箇所もとても興味深かった。
 
 
 
読書をする際、ギアチェンジをしていくイメージを持ちながらいくと良い。
 
 
 
 
ポイントにも書いたけれども
 
ここは普段の速度、ここは速く読もうと自分で判断して読み進めていく。
 
 
 
初めは失敗するかもしれないが、何度もチャレンジをして自らの感覚を養っていくことが必要になる。
 
 
 
 
実際に僕は本書を読む時も早速実戦ということでメリハリをつけてギアチェンジをしながら読めたと自負できる。
 
 
 
 

著者紹介

 

印南敦史さんは1962年東京生まれ。
広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立した。
 
 
現在は株式会社アンビエンス代表取締役となっている。
 
 
彼は小学生の時に自転車で大きな事故を起こして、自分の頭は壊れてしまったのだという思いが離れなかった。
 
 
その日を境に、父親が編集者であるにも関わらず、読むことも書くことも全部ダメになってしまったと思い込んでしまう、辛い期間が長く続いたそうだ。
 
 
 
その時期から遅読家という幻想に悩まされていたが、本書を書いているようにそのレッテルを剥がすことに成功した。
 
 
 
 

想定読者

 

これはもうタイトルにあるように、速読本で挫折して
「自分は本を読むのが遅い」と感じてしまう方。
 
 
ぜひ手にとって見ると新しい視点が手に入るはず。
 
 
 
 

セットで読みたい本

 

 有名な齋藤孝さんの読書技術。今までの齋藤孝さんの読書技術総まとめのような本。

一読の価値あり。 

大人のための読書の全技術

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成毛眞さんの本棚ルール。僕はこの本に非常に影響を受けてから、本棚のデザインに凝るようになりました。こちらも読んでて楽しい本。 

本棚にもルールがある---ズバ抜けて頭がいい人はなぜ本棚にこだわるのか

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