2016年直木賞候補『十二人の死にたい子どもたち』感想!10代の死生観に迫る本!

 

みなさん。こんにちは。ハワイでステーキを満喫していたマエ☆コウです!

 

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とりあえず、ハワイで食べログ1位だったHy'sステーキハウス行ってきました。 #ハワイ #ステーキ #ハイズステーキハウス

 

今回も2016年直木賞候補の作品の感想を書いていきます。

紹介する本がこちら!

冲方丁さんの『十二人の死にたい子どもたち』

 

十二人の死にたい子どもたち

十二人の死にたい子どもたち

 

 

 

『十二人の死にたい子どもたち』のあらすじ

廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫を開けると、中には1から12までの数字が並べられている。この場へ集う十二人は、一人ずつこの数字を手にする決まりだった。初対面同士の子どもたちの目的は、みんなで安楽死をすること。病院の一室で、すぐにそれは実行されるはずだった。しかし、十二人が集まった部屋のベッドにはすでに一人の少年が横たわっていた。彼は一体何者なのか、誰かが彼を殺したのではないか。このまま計画を実行してもいいのか。この集いの原則「全員一致」にのっとり、十二人の子どもたちは多数決を取ろうとする。俊英・冲方丁がデビュー20年目にしてはじめて書く、現代長編ミステリー!性格も価値観も環境も違う十二人がぶつけ合う、それぞれの死にたい理由。彼らが出す結論は―。

 全員一致。つまり、一人でも自殺に反対がいれば、その行為は実行されないことになります。自殺をするのか、それとも13人目の謎を解くのか。章が進むごとにどんどん子供たちの議論が活発化していきます。

価値観や性格も違う彼らが、本書を通じてどんな議論を交わすのか?
そして、彼らが出す最終結論。そして13人目は誰なのか?

『十二人の死にたい子どもたち』は謎が謎を呼ぶ長編ミステリーです。

  

『十二人の死にたい子どもたち』の面白さ3つ!

冲方丁さんの『十二人の死にたい子どもたち』には面白い点、のめり込んでしまう点などなど魅力的なヶ所が多くありますが、今回は大きく3点に絞って本書の面白さを伝えていきます。

先に結論を言っておくと以下3点です。

1.10代の死生観をリアルに感じれる

2.密室で起きる不可解な出来事に手が止まらない

3.一人一人個性が違う十二人の誰かに感情移入できる

 

 

10代の死生観をリアルに感じれる

本書の醍醐味はまさにこれ。10代の死生観を感じれる作品になっています。

登場人物は全部で12人ですが、彼らは全員10代。あらすじでもあるように全員自殺志願者です。

なぜ、彼らが自殺という選択肢を選んだのかが本書の中盤で語られています。

その理由は実に様々。彼ら一人一人が悩みに悩みぬいた結果であることが、読み取れます。

 

家族関係から逃れたく自殺を志願する子
いじめから解放されたいからた自殺を志願する子
両親のため、自らに保険気をかけ自殺を志願する子
などなど。

実際の10代が持っていそうな苦悩が、この小説の中では語られているわけです。

 

12人が真剣に悩みと格闘し、現実と向き合い、その結果自殺という選択肢を選んだ。
そんな10代の死生観が、リアルに読み解けるのが『十二の死にたい子どもたち』の面白さの1つです。

 

密室に起きる不可解な出来事にドキドキが止まらない

 『十二人の死にたい子どもたち』は冲方丁さん初の長編ミステリーです。

ですが!実際に、読んでみると、とても初の長編とは思えないほどのクオリティです。

 

ミステリーの肝は最後の1Pにいたるまで、どれだけ読者が気になる伏線を張れているかどうかだと、僕は思っています。その点で、この小説は話の序盤から「何だこの伏線は・・・」と思わずぞくっとしてまう描写が多く、非常にミステリーとして楽しめます。

 

設定は病棟というある種の密室。密室で起こる不可解な出来事には、なんでなんでの連続。

ミステリー小説の中でも、密室トリック・密室殺人が好きな人には魅力的で楽しめる作品になっています。

一人一人個性の違う十二人の誰かに感情移入できる

 『十二人の死にたい子どもたち』の登場人物が12人であることは、これまでたくさん書いてきました。

小説なので、当然なのですが12人全員が違った性格を持っています。

本書は、章や節ごとに12人のうちの誰かの視点で物語がつむがれていきます。
章・節が変わるたびに、違った登場人物、違った感情の動きが描かれており飽きずに読み進めることができますよ。

「え?この子って実はこんな性格で闇抱えてたんだ・・・」
そんな、驚きも頼めるポイントですね。

彼らの性格がだんだんわかってくると、自分と似ている性格を持つ登場人物がわかってきます。

感情移入の開始ですね笑

 

感情移入をすると、その子の死生観がまるで自分の死生観のようなな錯覚を起こしたりします。自殺志願をしているキャラクターに感情移入をするわけですから、読了後もやもやしたりするかもしれません。しかし、その錯覚を起こすことが『十二人の死にたい子どもたち』を読む価値です。

 

冲方丁さん初のミステリー長編で注目度あり!!

YouTubeに『十二人の死にたい子どもたち』のPVみたいなものが落ちてましたので、ご紹介。


冲方丁 『十二人の死にたい子どもたち』

動画のクオリティ高いですね笑 

 

初のミステリーであるにも関わらず、いきなり直木賞候補とは・・・。すごい・・。

実際にツイッターでの反応を覗くと?

 

結末に関しては、賛否両論ですね。

 

最高傑作のとの声も! 

 

 

冲方丁さんの著者インタビューもありました。

www.youtube.com

 

動画コンテンツも充実していて、注目度が非常に高いことがわかりますね。 

 

冲方丁さんの『十二人の死にたい子どもたち』は直木賞を受賞できるのか?

先に結論をいうと、ぼくはできない!!と考えています。

確かに、小説としてのクオリティーは非常に高いですが、ミステリーという観点でいうとTwitterでの反応にもありましたがオチが若干弱いかなと。

ミステリーであれば、もっと面白い作品があるかぁ~といったところです。

 

『十二人の死にたい子どもたち』のブックデザイン

 

カバーに見える1から12の数字は子供たちが持つ番号です。実は、時計盤の数字を取ったものです。

また、帯も面白いですね。実行か議論か?って言葉選びが良い。

生か死かのように。

『十二人の死にたい子どもたち』 感想 直木賞

 

カバーを外すと、子供たちが自殺をしようとする病棟の一室が描かれています。

ベットの数も12個!ここのベットに13番目がすでに死んでいたというシーンから本書のミステリーが始まっていくので、重要なシーン描写ということになります。

『十二人の死にたい子どもたち』 直木賞 感想

 

 カバーと表紙どちらも違ったデザインなのでとても良い本ですね。

 

今日の本から見たセカイ

2016年直木賞候補『十二人の死にたい子どもたち』感想!10代の死生観に迫る本!はどうでしたか?

冲方丁さんの初の長編ミステリーということで非常に注目度が高く、内容も魅力的は点ばかりなので、ぜひ購入してみてください! 

 

今日の『十二人の死にたい子どもたち』から見たセカイ

  • 10代の死生観が手に取るようにわかる
  • 密室トリックにハラハラドキドキが止まらない
  • 登場人物の誰かに感情移入をすると楽しさ倍増!

 

 

十二人の死にたい子どもたち

十二人の死にたい子どもたち

 

 

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以上、マエ☆コウでした。

 

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